こんにちは。徳丸です。
昇格・昇進試験の面接を控える人、こんな悩みをお持ちではないだろうか。
- 面接でどんな質問をされるのか知りたい
- 面接官って、どんな観点で評価してるのか知りたい
- 合格できる回答を知りたい
私も一度落ちてるので、焦る気持ちがよくわかります
この記事では、
大手企業の人事課長であり、昇格試験の面接官として、年間60名の面接を担当している私が
を解説する。
本記事の信頼性
- 大手企業の人事課長であり、年間60名の昇格面接を担当
- 自身も、大手企業で昇格試験の合格実績あり(担当→主査→管理職)
- 後輩・同僚、ネットで相談いただいた方にレクチャーし、累計60名以上を昇格試験合格に導く
この記事のおかげで合格できたという報告を数多く頂いているので、参考になると思う。
1. 昇格面接試験の頻出質問21選
ジャンルごとに頻出の質問を紹介する。なお、これらは面接官のマニュアルに記載されているものなので、そのまま聞かれることが多い。
業績・成果に関する質問
まずは、あなたの業績・成果に関する質問。これはライバルと比較される質問なので、伝え方は重要。
- あなたの一番の業績は何ですか? また、なぜそれが一番なのですか?
- 業績をあげるために、一番の課題は何でしたか? どう乗り越えましたか?
- あなただからこの業績を成し遂げられたのですか? あなたのどのような強みが発揮されましたか?
- チームとしての成果を出すために取り組んだことは何ですか?
- 過去に戻って、同じ仕事をすることになったら、どのようなことに気を付けますか?
昇格後の職位レベルの成果をすでに出してますよ、とアピールする。
会社の方針・職場の課題に関する質問
次に会社の方針や職場の課題に関する質問。
- 会社の方針と、自組織の方針はどのように理解していますか? また、それを達成するために、課題となることは何だと思いますか?
- その課題を達成するために、必要なことは何だと思いますか?
- やるとしたらいつまでに解決できますか?
- あなた自身がどのような貢献ができますか?
- 会社の経営方針についてどう思いますか?
この質問は、視座が高いかどうかを試されている。
→上位の組織目線で課題を捉えてますよ、とアピールする。
自己分析・リーダーシップに関する質問
自己分析・リーダーシップなどに関する質問。
- あなたの強みと弱みは何ですか? どのような時に現れますか?
- 弱いを克服するために工夫していることは何ですか?
- あなたのリーダーシップ論を教えてください。
- 育成するときに気をつけていることは何ですか?
- 反発する部下がいたらどう対応しますか?
自分のことを正しく理解できているか?を試されている。
→しっかり自己分析をして、自分に合った回答を対策しておこう。
キャリアプランに関する質問
続いて、キャリアプランに関する質問。
- 5年後、10年後のキャリアプランは何ですか?
- 仕事をする上で大切にしていること(アンカー)は何ですか?
- どのような管理職になりたいですか? 何を成し遂げたいですか?
- もし昇格できなかったらどうしますか?
- 今の仕事は好きですか?
将来を見据えて仕事ができているのか、昇格に対する意欲を見られる。
→自分の価値観が関わってくるので、しっかり深堀りしておこう。
絶対に聞かれる最後の質問
最後に、絶対の聞かれるあの質問。
- 最後に一言ありますか?
この質問、実は意外と重要である。
「上司を楽させたいと思う」等、面接官を安心させる言葉を伝えることで、心理的に面接官に合格判定を出させやすくなる。
2. 昇格面接試験の回答例5選
実際の試験であった合格した回答例を理由とともに紹介する。
リアルな面接官の観点を知ることが重要です
例題1:部門の現在の方針と、それにどのように取り組んできましたか?
合格した回答例:
部門全体では、①顧客満足度を昨年比で10%向上させることを目指している。
私のチームでは、顧客満足度で②何がボトルネックになっているのか把握できていないことが課題であった。
そこで、顧客からのフィードバックを貰う仕組みを構築し、データを収集するようにした。
次に、収集したデータを分析し、顧客からの問合せに対する回答が遅いことが、顧客の満足度を低下させていることを突き止めた。
対策として、顧客からの問合せに迅速に回答できるよう、③即時1次回答できるbotの導入、過去の回答事例をナレッジ化して検索できる仕組みを導入した。
その結果、顧客からの問合せに対して、1次回答を平均1時間早められ、対応時間の50%短縮することができ、④顧客満足度が17%向上できた。
①部門の方針を明確に理解していることがわかる
②部門の目標を達成するために、自チームの課題を把握できている
③課題解決に向けて行動できている
④評価できる結果を出せている
⑤部門の方針と、自チーム(自身)の行動に一貫性があり、矛盾が無い
⇒組織に貢献できていると判断できる
例題2:課題解決する際に、情報をどのように分析しますか?
合格した回答例:
まず、①現場の状況把握、情報収集が最重要と考えているので、
現場を回り、②関係者からヒアリングをして生の情報を集める。
次に、③問題とその原因について仮説を立ててから、
④統計的分析、トレンド分析、比較分析などを行い、仮説の検証を行う。
そして、分析結果を基に、最も効果的な解決策を選択する。
その際、リスク、コスト、利益、実現可能性を考慮する。
①課題解決にあたっての自分なりの考えを持っていることがわかる
②「現場の生の情報が重要」との考えで、現場をマネジメントできうる人材と判断できる
③データ分析のプロセスを確立していることがわかる
⇒再現性があると判断しやすい
④実際に自分が活用できる情報分析手法も持ち合わせていることがわかる
⇒再現性があると判断しやすい
例題3:過去に、重要な意思決定を行ったことはありますか?
合格した回答例:
Xという新技術を使用した開発プロジェクトが発足していたが、①自身のチームの有スキル者が、家庭事情により長期離脱することとなった。
対処案として、外部ベンダを雇ってエンジニアを確保するか、調整は難航するものの社内の有スキル者を何とか確保するかの案が考えられた。
私は、②③次期開発を見据えたときに、社内への技術ナレッジの蓄積を図った方が効率がいいこと、また、④社外へのキャッシュアウトを抑止できることから、関連部署と調整し、社内で有スキル者を調達することを意思決定した。
①どのような問題が起きたか明確に述べている
②意思決定する際に考えたことがわかる
⇒再現性があると判断
③将来のことも考慮して意思決定している
⇒管理職としての広い視野がある人材と判断
④全社的な視点を持てている
⇒管理職としての広い視野がある人材と判断
例題4:チームメンバーのモチベーションを高めるためにどのように努めますか?
合格した回答例:
①メンバが抱える不安や不満を拾い上げ、改善していくことで、メンバのモチベーションを向上している。
そのために、日々、メンバ個々と必ず雑談をすることにしていて、そこでの②対話や顔色、声の調子などから不安や不満を感じ取るようにしている。
不安や不満を捉えたら、③自らがリーダとして積極的に改善できるよう動く。自分たちで改善できない範囲のものがあれば、④周囲の関係者や上司へも働きかける。
このような姿を見せたら、メンバも満足度が向上し、モチベーションが上がっている。
①不安や不満はモチベーションを下げる最大要因と言われている。理にかなっている
②メンバの不安や不満を拾い上げるための具体的な行動がわかる
③自ら率先して動いてくれる姿に、部下のモチベーションが上がることが想像できる
④自分だけでなく周囲にも働きかけて職場として改善しようとしている
⇒これらすべて管理職として必要な行動・スキルであり、合格レベル
例題5:組織全体の人材育成において重要だと思うことは?
合格した回答例:
組織全体の人材育成においては、①組織の長期的な目標と従業員の個人的なキャリア目標を整合させることが重要と考える。
そのためには、まず、組織全体のスキルマップを作成し、②どの領域のスキルを有した人材が将来何人必要になる見込みで、現状、何人不足しているのかを視える化する。
その上で、従業員の個人的なキャリア目標も踏まえて、各人の育成計画を立案していくことが必要である。
①組織の目線と個人の目線を持ち合わせているのがわかる
②具体的な計画方法を述べていて、本当にできそうな印象を持てる
③将来の目線で考えていて、管理職の視野をすでに持っていることをアピールできている
以上、5問の回答例を紹介した。
もっと他の質問についても学びたい人は、以下から限定のレポートを無料で配布しているので受け取って欲しい。
>> 13の質問に対する面接官のチェックポイントと回答ポイント、評価項目解説
通常、noteで有料販売してますが、期間限定で無料配布中。
ここまで、よくある質問とその回答例を解説してきた。
残念なお知らせだが、
回答例を真似るだけでは合格できない・・・
合格するには、想定問答集を作る前の下準備が非常に重要である。
これができると
- 想定問答集もすらすら書ける
- 想定外の質問が来ても回答できる
- 面接官からの「試される質問」にも加点される回答ができる
ようになる。
その対策法について、解説していく。
3. 昇格面接試験で合格するコツ
昇格試験に受かりたければ、これをやるべし。というロードマップを作った。
なお、対象は
- 管理職(課長)への昇進・昇格
- 主任、係長、主査クラスへの昇進・昇格
この通りにやっていけば、受かる可能性はぐんとあがる。
この手順を、誰でも再現できるような解説動画と、専用のワークシートを徳丸監修のもと作成した。
欲しい人は下記のリンクを確認。
では、各ステップの解説をしていく。
【STEP1】面接官の「評価項目」を知る
人事面接攻略のチート技は、「評価項目」を知るということ。
あなたは、面接でどんな基準で評価されるか知っていますか?
残念ながら、知らない方は実は不利になっている。
面接官は、あなたを評価する際「評価項目」に沿って評価をしている。
実際には、
面接官は、面接官マニュアルに沿って面接を行っている。大企業になるほど、定型化されたマニュアルが存在する。
その面接マニュアルには評価項目(評価基準)が記載されている。
この評価項目さえ、知っていれば
その項目で加点されるように、エピソードを準備すればいい。
何を評価されてるかわからない状態でやみくもにアピールしても、合格基準には達せない。
なので、
最優先として「評価項目」を押さえること
評価項目についての詳細は、以下の記事で紹介しているので参考にすること。
【STEP2】評価項目に対する成果エピソードを整理する
STEP1で「評価項目」を押さえたら、
次は、各項目で加点されるようなエピソードを整理していく。
大事なのは
- ストーリー性
- 一貫性
の2点。
ここはブログでは解説しきれないので別で解説する。
【STEP3】想定問答集をつくる
いきなり想定問答集から取り掛かっても、面接ではボロが出る
※落ちた人の8割くらいは、想定問答集だけやってた人
なぜならば、面接官は以下の動きをしてくる。
- いろいろな角度から質問を重ね、候補者の回答に矛盾が無いかをチェック
- 矛盾がある場合、表面的な回答と判断し、加点なし
想定問答集から取り掛かる人は、表面的な回答になりやすく、面接官からの深堀りでストーリーに矛盾が出て、加点がもらえない。
では、本質的な準備をするには、どうしたらいいか、
答えは簡単で、STEP1~STEP2をしっかりとやること。ただそれだけ。
STEP2で、評価項目に対するエピソードをしっかりと整理できていれば、
- 回答案をすらすらと作れる
- 本番で、想定していなかった質問が来ても対処できる
特に②が強い。きちんと受かるのはこういう人。
STEP2までをしっかりとやってから、想定問答集に取り掛かろう。
想定問答集は、スプレッドシートなどに整理していけばいい。
【STEP4】面接練習をする
徳丸調べ(独自データ)で、面接練習をするか否かで、合格率が変わるという統計がある。
プロと面接練習すると合格率が上がる
データ数:N=16
データ期間:2020年4月~2023年9月
ここから言えること:面接練習は絶対にやる。
そして、できれば面接のプロにお願いする。
これが、合格率を飛躍的に高める。
面接練習の詳細については、以下の記事で説明している。
【STEP5】面接本番
一番大事なことをいう。
「自分の言葉」で話そう。
取り繕ったり、誇大表現すると、ほころびが出て、面接官に突っ込まれて撃沈する。本当に。
STEP1~STEP4までしっかり準備してきたあなたなら、準備してきたものを、ありのままのあなたの言葉で伝えれば大丈夫。
面接官をやっているのでわかりますが、
覚悟を決めて、必死に準備してきた
その姿勢は、必ず面接官に伝わる。
自分の言葉で合格できるように、本番まで準備を頑張ろう。
「もっと詳しくレクチャーして欲しい」という方は以下を参照
まとめ
本記事では、昇格試験の面接でよく聞かれる質問とその回答例を解説した。
その次に、面接で合格するためのロードマップを示した。
不透明な昇格試験の選考を突破するためには、どのように評価されるかの知識が武器となる。
この記事を読んでいるあなたは、知識をインプットして、ぜひ有利に戦おう。
まとめると、
- 面接対策で大事なのは、表面的な対策ではなく、本質的な対策をすること
- 集中して取り組めば、1週間でも対策できる
- 合格したければこの記事を読み返して、対策するべし
もっと詳細な対策を学びたい人は、以下から受け取ること。
あなたの人生が少しでも豊かになるよう、応援している。
コメント
コメント一覧 (3件)
[…] 【完全対策】昇格面接試験の質問21選と回答例・合格のコツ(管理職・係長試験) […]
[…] さらに読む ⇒トクマル部出典/画像元: https://life-meeting.com/interview-measures/ […]
[…] 【完全対策】昇格面接試験の質問21選と回答例・合格のコツ(管理職・係長試験) […]