【昇格面接試験で落ちる人の理由】受かる人との違い・合格率・失敗談を解説
昇格試験の中で、最も合格を左右する試験、それが面接試験だ。
入社試験以来、面接はしてないなという人もいるのでは?
この記事では、昇格面接に落ちてしまう人の理由や特徴、失敗談などを実例を用いて紹介する。
実際に落ちてしまった人のリアルな声を聞いたので、参考になると思う。
ぜひ、先人の失敗を学びの糧にして欲しい。
昇格面接試験で落ちる人の理由3選と対策
まず、年間60名を面接している私が、合否を判定する側として感じた「昇格面接で落ちる人の理由」について、説明する。
回答に自信が無く、はきはきと回答できない
特に最近、このような候補者が増えてきている。回答に自信が持てない原因は以下の2つである。
- 昇格試験で何を見られているのかわからない恐怖からくる自信の無さ
- 自分がやってきた事前準備が通用するのかわからない自信の無さ
これは実は候補者の能力不足ではなく、評価基準が不透明な昇格試験を行っている企業側が悪い。
文句言っても企業が変わらないので、知識をインプットし有効な対策をして乗り越える必要がある。
昇格面接で評価される項目については、以下の記事で完全解説しているので、知識のインプットに役立ててほしい。
アピールばかりするが、面接官が評価したいポイントにはまらないので加点されない
昇格候補者の中で多いのが、「アピールしまくった人が合格する」と勘違いしている人。
これは全くの間違いなので注意
面接官はアピールが聞きたいのではなく、「あなたがどう考え、どう行動したか」を確認したいのである。
(その思考・行動プロセスが、昇格後の職位レベルに値するのかどうかを判断している)
なので、面接官の質問に対しては、
「どう考え、どう行動したか」を端的に回答することが大切である。
・・・
ここで、超重要ポイント。
「アピールしないで端的に答える」といったが、
「端的に答えた結果がアピールになっている状態」にすることが合格のコツだ。
そのためには、以下の準備をしておけばいい。
- 事前に評価項目を知り、評価される(=加点される)エピソードを整理する
- そのエピソードの内容を端的に回答する
そうすれば
- 端的に回答する
- その結果がアピールポイントになっている
状態にできる。
まとめると、以下。
- 面接官の質問には端的に回答する必要がある
- 端的に回答した内容が、アピール(加点される)状態になる必要がある
- そのためには、評価項目に対して、加点されるエピソードを用意し、それを端的に回答すればOK
このメソッドを詳しく解説した動画をつくったので、興味ある人は無料で配布中なので、以下のリンクから受け取って欲しい。
>> 「人事面接の評価項目」の完全解説・対策メソッドの完全解説動画を無料で受け取る
ちなみに、noteで980円で販売しているものと同じもの。ブログ愛読者を優遇です。
回答に論理性が無く、質問をされていくと前後の回答で矛盾が発生し指摘される
前後の回答で矛盾が発生すると
「どっちが本当の話?」
「さっきの回答は嘘だったの?」
「本当に自分でやったこと?他の人がやったことなんじゃないの?」
などの疑惑が生まれ、ほぼ不合格になると思っていい。
対策としては、想定問答集などの形式的な事前準備ではなく、評価項目に対してエピソード先行の整理を行うことで論理破綻は防げる。
- 想定問答集だけの対策では、論理破綻する可能性が高い
- エピソード先行型の対策をすれば、論理破綻は防げる
上記の動画教材はエピソード先行型の対策になっているので参考にして欲しい。
昇格面接試験に受かる人と落ちる人との違い
昇格面接試験に受かる人の特徴は、上記の落ちる人の特徴の真逆である。以下でまとめる。
昇格面接試験に受かる人の特徴
- 回答に自信があり、はきはきと回答できている
- 面接官が評価したいポイントにはまる回答をできている
- 回答に筋が通っている(論理性がある)、矛盾が無い
上記で紹介した対策をすれば、間違いなく合格に近づける。
では、実際に昇格面接試験に落ちた人の失敗談を紹介していく。
昇格面接試験に落ちた人の失敗談
残念ながら昇格面接で不合格になってしまった人の、リアルな声を紹介するので、ぜひ自分の学びにして欲しい。
【事例1】アピール内容が評価されなかった
Yさん(38歳・男性)課長昇格試験のケースを紹介する。
【事例1】昇格面接試験での失敗談
Yさんは、筆記テスト・小論文・インバスケット試験をパスし、最後の人事面接に挑んだ。
面接当日は、今まで自分が成し遂げてきた実績や会社への貢献、売り上げ目標達成、人材育成も達成したこと等、事前に準備してきたアピールポイントを出しきれたので、合格できたという感触であった。
後日、通知された結果は「不合格」
面接官(人事)からのフィードバックでは、以下の内容を受けた。
多くの実績があり、職場ではご活躍されていることは理解しましたが、昇進に必要な素養が総合的に基準を超えていることが確認できませんでした。
→自分のアピールしたい話を一方的に話しすぎて、面接官が確認したい事項を満遍なく質疑応答することができなかったのがNGポイント
【事例1】失敗談からの学び
自分からアピールするのではなく、面接官が確認してきたことに対して端的に回答することが重要。
自分の話したいことばかり話すと、面接官が確認したい評価項目すべてに触れられず、加点が十分に付かずに時間切れとなる。
【事例2】難しい質問が来て、何も話せなかった
Aさん(37歳・男性)課長昇格試験のケースを紹介する。
【事例2】昇格面接試験での失敗談
Aさんは、アセスメント試験を一通り受験し、その後の人事面接に挑んだ。事前準備として、想定問答集を時間をかけて準備し100問の回答案を作って当日を迎えた。
面接当日、面接官からの質問の中で、答えを持ち合わせていない難しい質問が来た。その際、何も回答すべきことが思いつかずに、うーん・・・と長い間黙りこくってしまった。
最終的に面接官の方で、その質問は打ち切られ、次の質問へと進んでいった。
後日、上司から電話で言い渡されたのは、不合格という結果だった。
課長職は答えのないような困難な課題に直面したときに、今ある情報や経験値だけで素早く判断するスキルを求められます。Aさんは慎重派な性格と見受けましたが、場合によっては即判断する場面もありますので、ご自身の判断基準や軸を明確に持てるようにこれから経験を積んでください。
→黙りこくってしまったのがNGポイント。想定問答集をしっかりやればやるほど、準備していない質問が来た時にフリーズしやすい。
【事例2】失敗談からの学び
日本人は「正解」にとらわれがちだが、将来の予測が困難なVUCAな状態な中、必ずしも上司が正解を持っているとは限らない。
そして、質問をした面接官も、「正解」が聞きたいわけではない。
あなたが「どう考え、どう行動するか」が知りたいのだ。
なので、面接官から難しい質問が来ても、自分の置かれている状況や持っている情報を踏まえて、「自分だったらこう考える」ということを自信を持って話せばOK。
また、想定問答集をガチガチに準備すると今回のようなミスになりやすいので、想定問答集はあくまで補助的に使い、本格的な対策はエピソード先行型で対策すべき。→エピソード先行型をまずは動画で学ぶ
昇格面接試験で落ちる人の割合(合格率)
参考までに、どれくらいの人が不合格になるのか、昇格試験の合格率を見ていく。
私の会社、および人事コミュニティで集計したデータによると、以下のような結果になった。
1. 上司の推薦が必要な会社
昇格試験合格率:50~60%
上司の推薦を受けるということは各チームのエース級の人材なので、その中で約半数が落ちると考えると、結構なハードル。
2. 希望者は推薦なしで受けれる会社
昇格試験合格率:10~20%
希望者全員が受けられる場合は、ライバルが少し弱くなるものの、受験者の80%以上が落ちるという事実は、けっこう衝撃的な数値である。
会社の制度によって合格率の設定はマチマチではあるが、平均値として上記の数値は参考になるだろう。
ちなみに、昇格試験の制度は人事担当が設計している。もし伝手があるなら、あなたの会社の人事にこっそり聞いてみるとよいでしょう
ここまで、受験者の多くが落ちてしまうというデータを見てきたが、特に合否を分けるのは「面接」である。
レポートやインバスケット試験などは、事前の”ふるい”であるので、入社採用試験でいう書類選考やSPIテストのようなもの。
ちょっと対策すれば、まあ通る。
一方で、面接は、人事担当・役員と直接対峙し、素養を見られる。ここでの評価が合否に大きく影響し、最も難関なところである。
難関なのに、対策が難しい。なので、面接で落ちてしまう人が本当に多い。
ぜひこの記事で紹介した落ちる人の理由と、その対策を学んで、合格する側になって欲しい。
まとめ
この記事では、昇格面接で落ちる人の理由や対策に焦点をあてて、解説してきた。
落ちないためにどうするか。何かヒントになるものがあれば幸いである。
中国の兵法書『孫子』の一節にある「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という有名な言葉があるが
昇格試験を知り、自分自身を知り、準備をすれば、昇格試験に必ず合格できる。
面接対策の完全解説は以下の記事で。
応援している。