【例文あり】昇格面接の「最後に一言」の回答例!逆質問はあり?お礼?熱意?
「昇格の合否は、昇格面接試験の最後のひと言で決まる」
こんな通説があるが、あながち間違えではない。
昇格面接試験に日常立ち会っている徳丸が、面接の現場から得た知見を踏まえて昇格面接の「最後の一言」について解説する。
- 「最後に一言」の重要性
- 「最後に一言」で面接官が何を評価するか
- 「最後に一言」の回答例
なお、他のよくある質問の回答例は、昇格面接試験での質問21選と回答例の記事で解説している。
昇格面接試験では「最後に一言」が重要
昇格面接試験で、最後に必ず聞かれる質問の面接官の意図について説明していく。
昇格面接で最後に必ず聞かれる質問
面接試験では面接官が一方的に質問をし、昇格候補者がこれに答える、というのが一般的な流れだ。
そして、質疑応答もようやく終えて安堵した最後の瞬間、面接官が何気なくそして必ず発するフレーズがある。
それは、「最後に、何か一言ありますか?」である。
ちなみにこれは、どの企業でも、面接マニュアルにほぼ確実に書かれている内容なので、必ず聞かれると思っていい。
「最後に一言」という質問の面接官の意図
実は、面接官はこの最後の「一言どうぞ」に対する候補者の応答に意外と注目している。
なぜなら、昇格候補者たちは想定される実務上の質問はほとんど織り込み済みであり、ある程度の回答レベルをしてくる。
つまり、この段階に至っても昇格候補者間の「差」がついていないことが多い。
(特に合格ライン前後の候補者は、点数が団子状態になっている)
そこで、面接官の立場から考えると、この質問の意図は以下の通り。
最後に「質問に答えさせる」のではなく、昇格候補者に「自由に発言させる」ことで、「昇格」への適性とポテンシャルを見極めようとしている
上記を知らずに、この質問に手を抜いてしまうと、落ちることになる。
「知らない」だけで、人生不利になることが多いので情報には敏感になりましょう
昇格面接試験 最後の質問への回答ポイント
この最後の質問への回答のポイントは、面接官に強い印象を残すことである。(具体的なコツは後述する)
昇格候補者はみんな同じような実績を積んできた強者たち。熱意だけを述べても響かない。
そこが昇格面接と新卒入社面接との決定的な違いです
昇格面接試験はプロとプロ、オトナとオトナのせめぎあいの場である。
では具体的にどうするか? 説明していく。
昇格面接試験 「最後に一言」の回答例
ここから、具体的な回答例を例文として紹介する。パクリつつ、自分なりの回答にカスタマイズして使って欲しい。
面接官を安心させよう
昇格は候補者にとって一生を左右する問題だが、一方で面接官は短時間で適切な人材を選抜しなければならないという大きな責任を負っている。
この時の面接官と昇格候補者の関係は、実は昇格候補者に有利に働く。
すなわち、面接官の本音は「よし、この人に課長を任せよう!」と安心して決断できる最後の優れた回答を心待ちにしているのである。
次項に実際私が見聞きした回答をいくつか紹介する。参考にして欲しい。
面接官を感心させたOK回答【6選】
- 上司に楽をさせます。
- 判断に迷った時「社長ならどう考えるだろう」との視点で仕事に臨みます。
- 数字と事実で考え、議論し、行動します。
- これまでの私の実績はすべてリセットします。
- 部下は自分の子供と同じです。
- 私の実績は上司と部下そして同僚たちの実績です。
面接官に響かなかったNG回答【6選】
昇格したらこれまで以上に頑張ります。
⇒ いま頑張れてない人は、昇格しても頑張れない
社長を目指して仕事をします。
⇒口だけに聞こえる。上記のOKの方の回答ならば再現性がある
会社の方針に忠実に働きます。
⇒人事担当は「変革」を起こせる人材を昇格させたい
これまでの成功経験を存分に活かしていきます。
⇒インパクトが弱い
部下は厳しく育成します。
⇒厳しいだけではダメ。昨今はコンプラ重視なので特にNG
質問や言いたいことは特にありません。よろしくお願いします。
⇒論外。せっかくのアピールチャンスを無駄にしている
回答の裏ワザ
上記の回答では ピン とこない人向けの最強のワザがある。
それは、人事面接の評価項目のうち、自分の有するエピソードでアピールが弱い(=加点が付きにくい)項目の要素を、最後の一言でアピールするという小技である。
特に、合格ラインすれすれの場合は、この最後のアピールで加点を拾い上げ、合格基準を上回るケースがよくある。
これやる人はほとんどいないので、かなり強力です
- 面接の評価項目を知る
- 自分のエピソードでどの評価項目を満たしているかをチェックする
- 満たせていない評価項目についての一言アピールを考える
この方法を行うために、一番重要なのは、面接の評価項目を理解すること。
この面接の評価項目を完全解説した動画を「ブログ読者感謝祭」ということで、今だけ無料で配布しているので、以下から受け取って欲しい。
ちなみに、noteでは有料(980円)で販売しているもの。ブログ愛読者を優遇です。
よくある質問(FAQ)
昇格候補者がよく疑問に思うことを紹介する。回答の参考にして欲しい。
逆質問するのはありですか?
昇格面接で逆質問はタブーである。
これから経営幹部である管理職になろうかという面接試験である。
質問は昇格試験前にすべて解決しておくべきである。
ちなみに、「最後に、何か一言ありますか?」ではなく「最後に、質問ありますか?」と言う面接官がいるが、これは「引っかけ」であると思ったほうがいい。
お礼を伝えた方がよいですか?
お礼は無用である。
入社面接試験のように力関係が明らかな場合は、面接の最後に丁寧なお礼は必要だ。
昇格面接試験は先に述べたとおり、社内のプロ同士、オトナ同士の対等な世界。
社会人の常識をもって面接室を後にすれば良い。
まとめ
昇格面接試験での「最後に一言」に焦点を絞って回答のポイント等を紹介した。
繰り返しになるが、昇格試験では選抜する側は、最後の最後まで候補者を差別化できない。
そこで最も重要かつ効果的なことは、「面接の最後に自分の将来展望を、自分の言葉で面接官に強く印象づけること」なのである。
ぜひ、面接室(オンライン会議含む)の雰囲気を明るくして退室し、合格を勝ちとってほしい。